Japanische Klassiker mit Furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
一人は年齢二十二三の男、顔色は蒼味七分に土気三分、どうも宜しくないが、秀た眉に儼然とした眼付で、ズーと押徹った鼻筋、唯惜かな口元が些と尋常でないばかり。しかし締はよさそうゆえ、絵草紙屋の前に立っても、パックリ開くなどという気遣いは有るまいが、とにかく顋が尖って頬骨が露れ、非道くれている故か顔の造作がとげとげしていて、愛嬌気といったら微塵もなし。醜くはないが何処ともなくケンがある。背はスラリとしているばかりで左而已高いという程でもないが、痩肉ゆえ、半鐘なんとやらという人聞の悪い渾名に縁が有りそうで、年数物ながら摺畳皺の存じた霜降「スコッチ」の服を身に纏ッて、組紐を盤帯にした帽檐広な黒羅紗の帽子を戴いてい、今一人は、前の男より二ツ三ツ兄らしく、中肉中背で色白の丸顔、口元の尋常な所から眼付のパッチリとした所は仲々の好男子ながら、顔立がひねてこせこせしているので、何となく品格のない男。黒羅紗の半「フロックコート」に同じ色の「チョッキ」、洋袴は何か乙な縞羅紗で、リュウとした衣裳附、縁の巻上ッた釜底形の黒の帽子を眉深に冠り、左の手を隠袋へ差入れ、右の手で細々とした杖を玩物にしながら、高い男に向い、