Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

たように思われる。

文三が食事を済まして縁側を廻わり窃かに奥の間を覗いて見れば、お政ばかりでお勢の姿は見えぬ。お勢は近属早朝より駿河台辺へ英語の稽古に参るようになッたことゆえ、さては今日ももう出かけたのかと恐々座舗へ這入ッて来る。その文三の顔を見て今まで火鉢の琢磨をしていたお政が、俄かに光沢布巾の手を止めて不思議そうな顔をしたもその筈、この時の文三の顔色がツイ一通りの顔色でない。蒼ざめていて力なさそうで、悲しそうで恨めしそうで耻かしそうで、イヤハヤ何とも言様がない。

「文さんどうかお為か、大変顔色がわりいヨ」

「イエどうも為ませぬが……」

「それじゃア疾くお為ヨ。ソレ御覧な、モウ八時にならアネ」

「エーまだお話し……申しませんでしたが……実は、ス、さくじつ……め……め……」

息気はつまる、冷汗は流れる、顔は※くなる、如何にしても言切れぬ。暫らく無言でいて、更らに出直おして、

「ム、めん職になりました」

ト一思いに言放ッて、ハッと差俯向いてしまう。聞くと等しくお政は手に持ッていた光沢布巾を宙に釣るして、「オヤ」と一声叫んで身を反らしたまま一句も出でばこそ、暫らくは唯茫然として文三の貌を目守めていたが、稍あッて忙わしく布巾を擲却り出して小膝を進ませ、