Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

ト御意遊ばして御贔負に遊ばすが、同僚の者は善く言わぬ。昇の考では皆法界悋気で善く言わぬのだという。

ともかくも昇は才子で、毎日怠らず出勤する。事務に懸けては頗る活溌で、他人の一日分沢山の事を半日で済ましても平気孫左衛門、難渋そうな顔色もせぬが、大方は見せかけの勉強態、小使給事などを叱散らして済まして置く。退省て下宿へ帰る、衣服を着更る、直ぐ何処へか遊びに出懸けて、落着て在宿していた事は稀だという。日曜日には、御機嫌伺いと号して課長殿の私邸へ伺候し、囲碁のお相手をもすれば御私用をも達す。先頃もお手飼に狆が欲しいと夫人の御意、聞よりも早飲込み、日ならずして何処で貰ッて来た事か、狆の子一疋を携えて御覧に供える。件の狆を御覧じて課長殿が「此奴妙な貌をしているじゃアないか、ウー」ト御意遊ばすと、昇も「左様で御座います、チト妙な貌をしております」ト申上げ、夫人が傍から「それでも狆はこんなに貌のしゃくんだ方が好いのだと申ます」ト仰しゃると、昇も「成程夫人の仰の通り狆はこんなに貌のしゃくんだ方が好いのだと申ます」ト申上げて、御愛嬌にチョイト狆の頭を撫でて見たとか。