Japanische Klassiker mit Furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
中へ這入ッて見てもやはりその通りで。
一体全体菊というものは、一本の淋しきにもあれ千本八千本の賑しきにもあれ、自然のままに生茂ッてこそ見所の有ろう者を、それをこの辺の菊のようにこう無残々々と作られては、興も明日も覚めるてや。百草の花のとじめと律義にも衆芳に後れて折角咲いた黄菊白菊を、何でも御座れに寄集めて小児騙欺の木偶の衣裳、洗張りに糊が過ぎてか何処へ触ッてもゴソゴソとしてギゴチ無さそうな風姿も、小言いッて観る者は千人に一人か二人、十人が十人まず花より団子と思詰めた顔色、去りとはまた苦々しい。ト何処かの隠居が、菊細工を観ながら愚痴を滴したと思食せ。(看官)何だ、つまらない。
閑話不題。
轟然と飛ぶが如くに駆来ッた二台の腕車がピッタリと停止る。車を下りる男女三人の者はお馴染の昇とお勢母子の者で。
昇の服装は前文にある通り。
お政は鼠微塵の糸織の一ツ小袖に黒の唐繻子の丸帯、襦袢の半襟も黒縮緬に金糸でパラリと縫の入ッた奴か何かで、まず気の利いた服飾。
お勢は黄八丈の一ツ小袖に藍鼠金入繻珍の丸帯、勿論下にはお定りの緋縮緬の等身襦袢、此奴も金糸で縫の入ッた水浅黄縮緬の半襟をかけた奴で、帯上はアレハ時色縮緬、統括めて云えばまず上品なこしらえ。