Japanische Klassiker mit Furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
する必要もないから、すっかりぶちまけた方がいいだろう。それで悪かったら、またその時のことだ」と、小倉はとっさの間に考えた。
「ナアに、やられやしないんだよ。妙なことになっちまって困ったんだよ」小倉はほんとに、今そのことについて、口を切って「実際これはおれの考えてるように簡単に片のつく問題じゃない、全く困ったことだ」ということを痛切に感じた。
「どうしたんだ。一体、そして三上は?」
「三上が伝馬で、けさ帰って来てるはずなんだよ」小倉は、三上が伝馬を売り飛ばすか質に入れるかするといった、その、とても実現できそうもない、彼の計画だけはいうまいと決心した。
「冗談いっちゃいけない。だれも帰って来やしないぜ」
「それじゃ、おもてでよく、すっかりその事情をくわしく話そう。ちょっと困ったことが起こったんだ。船長と三上とがけんかしたんだ。それを、今おもてで話そう。皆いるかなあ」小倉はこういいながら、もうおもてへのタラップを降りて、駆けて行った。
おもてでは、ボースンから、大工、水夫たち、全部が、いつでも入港のできるように、準備を整えて、船長の帰るのを待っていた。それよりももっと、三上と小倉との消息について待ち切っていた。