Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
蒸気のラジエーターが、白い湯げを吐いていた。
ボーイ長は、寝台の上で巨細に診察を受けた。そして、足は、改めてナイフで切り開かれたり、ピンセットで、神経を引っぱられたり、血管を引っぱり出して、それを糸で縛ったりした。
「どうして、こんなに、いつまでもほっといたんです。夏だったら、もうこの辺から切り取らねばならぬようなことになってたかしれないよ」といって、膝の辺を指さした。
「船長が、どうしても診せることを許さないんです。それで、僕らは、自費で連れて来たんです」藤原は答えた。
「何か、船長と、例のごとくけんかでもしてるんだろう。船では、よくあるこったからね。君たちも強く出たんだろう」若い医者は、近視眼鏡の奥で、その人のよさそうな目で、笑いながら言った。
「そんなことじゃないんです。全く、話にならないんです」と、藤原は簡単に暴化の話と、横浜の話をした。
医者は、大きく、うなずきながら聞いていたが、
「足は、これで一週間もすれば、糸を除れるようになると思うんだが、胸の打撲傷のところは、一度、内科に、見てもらわないといけないね。どうも、そこは外科では、ちょっと困るからね」