Japanische Klassiker mit Furigana
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りんらく
淪落
林 芙美子
Lesen Sie 淪落 (りんらく) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.113 Zeichen · 16 Bildschirme
ホームで美しい女のひとを見てからは、自分がきたなく見えて来るようで淋しかつた。首にガラスの首飾りをして、手首にメッキした金色の蛇の輪をはめて桃色の紙のようなドレス。髪に大きい水色のリボンを結んで、耳輪は青いねり玉、指輪はルビー。靴は仲間のローズに世話をしてもらつて、やつとの思いで買つた中古の黒革のハイヒール、或る男が、わたしのことを、初荷の馬だねと云つたけれども、その時に意味が判らなかつたけれど、あとで、その意味をきいてとても癪だつた。よく栗山が、「君は化粧しない時の方がずつといゝよ。柄が大きいンだから、化粧をすると、妙に老けてみえる」と云つていた。わたしは、強い化粧をしないではいられない。前のホールでは、マネージャがわたしの事をインコちやんと呼んでいた。
躯の工合がますます悪いので、このごろはホールも休みたくなつて来る。ホールを休むとわたしは御飯も食べないで一日じゆう寝ている。おばさんは心配して、食物をつくつてくれるけれど、少しもほしくない。このごろ、わたしは煙草を吸う事をおぼえた。自分はだんだんいけない女になると思いながら、どうにも自省する事が出来ない。