Japanische Klassiker mit Furigana
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しんやのしちょう
深夜の市長
海野 十三
Lesen Sie 深夜の市長 (しんやのしちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.982 Zeichen · 220 Bildschirme
こうなれば儂は云うが、とにかく市長はどうしていたのか知らぬが、市の鍵を持っていた人物は知っていますよ。貴方にはそれが誰か分っているのかネ。見当もついていないのじゃないか。どうして貴方なんぞに分るものか。貴方の腕前は誰でも知っている。早い話が『深夜の市長』のことだ。……」
『深夜の市長』――という言葉が、突然動坂三郎の口から飛びだしたので、僕はハッと思った。三人の巨頭は、俄然緊張の絶頂に抛りあげられた。
動坂三郎は、語を継いで、
「……あの『深夜の市長』という存在は何です。このT市にああいう奇怪な存在があることは公知なのに、なぜあの一味を黙って捨て置くのだ。貴公は彼等に対して、一指を染めることさえ出来ないではないか。なにが警視総監だ。貴公に総監たる資格などは無い。貴公を拾い上げて総監にした仁は、大きな見損いをしている。寧ろ『深夜の市長』を総監にした方が、ましなくらいだ。はッはッはッ。……とにかく先ほどから黙って聞いていれば、これは何のことはない。総監を笠に来ての脅迫じゃないですか。なんのために大失策をやった市長の肩をもって、善良なるこの動坂三郎を恐喝するのです。