Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
そして、疾風のような気流が、畳扉の隙から、紡車に吹きつけるからだ」
そう云って、法水は隣室におもむいたが、やがて戻って来たとき、手に台紙の燃え屑が握られていた。
しかし、彼は鋭鋒を休めず、さらにウルリーケに向って続けた。
「もちろんそれだけでは、シュテッヘと貴女との関係が、完璧に証明されたとは云われません。しかし、『鷹の城』がトリエステを去った日の朝、貴女が、『ニーベルンゲン譚詩』に側線を引いて、Leaf(葉)と Crosslet(十字形)という二つの文字を示されたでしょう。そのとき艇長は、なぜ暗い気持に襲われたのでしょうか。貴女が、かたわらの眼を怖れて秘かに指摘した、ジーグフリードの弱点というのは、そもそもいったい何事だったのでしょうか――下には舌のような葉なりの形で、ただ一つの致命点があり、その上の衣の上に、縫った十字形が重なっていると云えば。ところが夫人、貴女はそれによって艇長が属していた快走艇倶楽部――王立カリンティアン倶楽部の三角旗を指摘したのでしたね。あの葉の形と三角旗、縫った十字形と点のみで出来た十字――貴女は、よもやこの一致を偶然の暗合とは云いますまいね。