Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
だが支倉君、君はあの時八住が、どうして悲鳴を上げなかったか、理由を知っているかね」
と云って、検事が再び混乱するのを見て、法水は事務的に説きだしたが、
「いや、悲鳴を上げなかったというよりも、叫んでも聴えなかったと訂正しておこう。やはり、フォン・エッセン別名ヴィデ氏は、遭難の夜と同じく、間歇跛行症を利用したのだ。その時発作が起ったので、八住と犬射の間に割り込んだから、はしなくその手に触れた、犬射が驚かされてしまった。そして夫人に急を告げるやらの騒響の間に、悠々と八住を料理してしまったんだ」
と云って、ヴィデに憫れむような眼差を馳せた。
「ああ偶像の黄昏――僕は貴方を見て、一つの生きた人間の詩を感じましたよ。生命に対する執着・流浪愛憎。ですが男爵、ニイチェの中にこんな言葉がありましたね――時の選択を誤れる死は、怯惰な死である――と」
「よろしい、僕は誇らしげな死につきましょう」
とヴィデは、彼の眼前――闇中にそそり立っている超人の姿が、かくも高いのに嘆息したが、
「あの悪鬼フォン・エッセンを捕えるか、それとも、自分の人生を修正するかです。僕は今夜一人で、『鷹の城』