Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
しかし、そのチャンドにはなんの用もないのだ。といって、ブラブラさせては不安がるだろうというので、おもにジェソップ氏の身廻りの用をさせていた。がその間、僕には大命が下っていた。それは、チャンドをそれとなく探ることで、ジェソップ氏は、またまたダイヤならずば黄玉石くらいの夢を見ていたらしい。
しかし僕は、いつかチャンドの別の方面に、興味を持つようになった。それは、ジェソップ氏に対しても決して大人とは云わないこと、印度人が、自らを卑くして駱駝のように膝を折る、あれがチャンドの雰囲気にはないのだ。
やがて、イギリス嫌いの僕は、この青年が好きになった。実際ジェソップ氏のような、ズボラで人の良い英人はいないのだから、僕には、クライヴもヘースチングも村井長庵と大差ないのだ。そんなもんだから、チャンド君に打ち込んだせいもあり、今度は彼の健康が気遣われてきた。
はじめ来たときは、二、三日食わないとこんなかと思ったのが、五日、十日となっても少しも回復しない。
憔悴、脱力、眼に力はなく、気懶るげに動いている。僕もしまいには、心配になってきて、あれこれとなだめすかしては問い訊した結果、ついにある夜口を割らしてしまったのである。