Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せんこうてい「ハビヒツブルグ」

潜航艇「鷹の城」

小栗 虫太郎

Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

が、実のところは、動作に現われているような、そんな落着きはないのです。

(なにを……ミス・ヘミングウェーのこれは、意味するのだろう。処女が、娘の媚態ともいう羞恥心を捨ててまで、自分に、浴室に入れとは、戯れだけと云えないことだ。)

と、妙な自負心に、私はからだ中浮いてしまったように……ああ、Mr.O'Grie、嗤いますね。が、それも、あなたはミス・ヘミングウェーを知らないからです。

つぶらな瞳、弾力のあるふっくらとした頬、顔もからだも、ほどよく締っていて、弾みだしそうです。

神品ですよ。触れようとしても出来ぬものはことごとく神品です。

私は……だが、いかなる場合でも、ブリスコーの生徒でした。

「じゃ、ここへ置きますから」

「そう。有難う。でも、ちょっとの間なら、ここにいてもいいわ」

私の、そのときの驚きは何ものに例えようもありません。しかし、ミス・ヘミングウェーは、続けさまに云うのです。

「どう私、頭のほうもそう悪かァないでしょう。湯気で、あんたの眼鏡が曇って、なにも見えないのを知ってるんだから。見えて? ……私が、いま、どんなことをしているか」

と、はげしい湯の音がして飛沫がかかると、淡紅色の、暈やっとした塊りが、眼前の靄のなかにあらわれました。