Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
また、事実自分の子であったとしても、そういった悪魔的な性格は、あの男に必ずやあるに相違ない。
わけても、苦悩が酷烈なそれだけに、その心理はあながち奇蹟とは云われないはずである。それにしても、この四人ははたして誰の子なのであろう。一人、二人、三人、四人――そのうち二人が、たしかに里虹の子にはちがいないのであるが……
と、1、2、3、4――と数字の幻像が目まぐるしく駈け廻っているうちに、いかなる心理的な結合であろうか、いきなり6と9の上に、強いスポットのような光が落ちた。そして、その瞬間、儀右衛門は髪の毛が動いたかと思った。
何故なら、6と9と組み合わせた形は、胎内における双胎児のそれではないか。まったく、身も世もないあの烈しい相剋のなかで、静かに天鵞絨のうえを滑ってゆく思考の車があったのだ――それに今まで彼は気づかなかったまでのことである。
すると、五感が異常にするどくなって、まもなく儀右衛門は、画中から驚くべき特徴をつかみ出した。
それは、双生児にはつきものの鏡像なのであった。
鏡像と云えば、おおかた読者は承知のことであろうが、左と右、右と左といった具合に、双生児の各半面が相手の反対側に酷似することである。