Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
その際は、傷ついた足首を一面に繃帯して、跛を引いていたそうですが、それもやはり、士官室の寝台から不意に姿が消えてしまったのです。それ以後UR―4号には、妙に妄想じみた空気が濃くなってきて、まさに不祥事続出という惨状だったのでした。
そうすると、やれシュテッヘ大尉の姿を、目撃した――などという者も出てくる始末。しまいには全員が、転乗願いに連署するという事態にまでなったのですから、もはや当局としても捨ててはおけず、ついにUR―4号を鑑籍から除いてしまったのでした。
UR―4号の悪霊――そのように、おぞましい迷信的な力はとうてい考えられないにしても、その二つの事件は、偶然にはけっして符合するものでないと考えております。
儂はそれを、いかにも明白な、絶対的な事実として感じているのです。
そして、もしやしたら、シュテッヘ大尉が、そのときもまだ不思議な生存を続けていて、友に最後の友情をはなむけたのではないか。つまり、艇長の遺骸を、海の武人らしく、母なる海底に送ったのではないか――というような、妄想めいた観念がおりふし泛び上がってきて、儂を夢の間にも揺すり苦しめるのでした」