Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
もはや三十米近くになると、軟体動物の滑らかな皮膚が、何かの膀胱のように見えたり、海草は紫ばんだ脱腸を垂らし、緑の水苔で美しく装われている暗礁も、まるで、象皮腫か、皺ばんだ瘰癧のように思われるのであるが、そうして色がしだいに淡く、視野がようやく闇に鎖されようとしたとき、ふと異様な物音を、ウルリーケは隣室に聴いたのである。
と、すぐさま、合いの扉を叩く犬射の声がした。
が、生憎とそれは、機関の響きで妨げられたけれど、絶えずその物音は狂喚と入れ交じって、隣室からひっきりなしに響いてくるのだ。
やがて、鎖された扉が開かれると、その隙間から、硝子の上に横たわっている真黒な人影が見えた。
が、次の瞬間、ウルリーケはハッと立ち竦んでしまったのである。
そこには、彼女の夫八住衡吉が三人の盲人の間に打ち倒れていて、ほとばしり出る真紅の流れの糸を、縞鯛がもの奇らしげに追うているではないか。
第二編 三重の密室
一、アマリリスの奇蹟
「助からんね支倉君、たぶん海精の魅惑かも知らんが、こりゃまったく耐らない事件だぜ。だって、考えて見給え。海、装甲、扉――と、こりゃ三重の密室だ」