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Japanische Klassiker mit Furigana

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らどうせんせい

潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集 (らどうせんせい) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.093 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

小じんまりした質素な部屋ではあるけれど、感じが何となくハイカラで、塵一本もないように掃除がしてあり、椅子の覆いやテーブルクロースも洗濯をしたばかりのように純白である。こうして見ると先生は潔癖家ではないのか知らん? それとも独身生活の人は、こう云う事に却って神経を使うのか知らん?

A雑誌記者はもと/\此れと云う問題を持って来たのではないから、―――と云うのは、毎号雑誌へ連載している「学界名士訪問録」の種取りに来たゞけであるから、此の家の主人に会う前に主人の趣味を検べて置くのも、あながち無駄な仕事ではなかった。それに先生は気むずかしやで、我が儘者で、雑誌記者などが訪ねて行ってもめったに好い顔はしたことがない。機嫌が悪いと殆どロクに口もきかないそうだから、先ず先生の趣味の方から話題を作って打つかって見よう。―――と、記者は記者なりに分別をきめて、もう三本目の敷島を吹かしながら、庭の様子を一と通り窺った後、又ジロジロと部屋の中を見廻し始めた時である、みしり、みしりと、老人のような重い足音が廊下に響いて、次には「えへん」と云う咳拂いがして、漸く蘿洞先生が這入って来たのは。