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Japanische Klassiker mit Furigana

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らどうせんせい

潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集 (らどうせんせい) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.093 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「へゝえ、成る程、………それなら誰かに頼んで置けば手に入るかも知れませんな、あの女が風邪を引いた時か何かに。………」

「う、………そうして貰えんかな、五十圓で買うことにするが。………」

記者はその半月程後に、某俳優の助けを借りてやっとのことで真弓のハンケチを盗むことが出来、五十圓を山分けにしたそうである。が、検鏡の結果はどうであったか、先生からは何の音沙汰もなく、真弓の方は、夢遊斎の一座が六月に旅先で解散したので、行くえが分らなくなってしまった。しかし何処までも物好きな記者は、よもやとは思いながらも八月の末に或る日先生を訪ねてみると、「ちょっと差支えがあるから」という取次の言葉で玄関拂いを喰わされた。その後二度も行ったけれども、いつも同じような挨拶なので、一策を案出した彼は、此の前隙見をした時の小女を買収した。彼女は今まで先生の家に奉公していたのである。そして彼女の話では、先生は此の頃二十も違う若い奥様をお貰いになった。その奥様はお綺麗には違いないが、気取り屋なのか、器量を鼻にかけているのか、女中たちの前ではいつもつんと澄ましていらしって、直き/\にお声がかゝった例がない。