Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みおつくし

澪標・落日の光景

外村 繁

Lesen Sie 澪標・落日の光景 (みおつくし) von 外村 繁 (とのむらしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.889 Zeichen · 268 Bildschirme

Aozora Bunko

赤帽組である。泳ぐことのできる距離によって、赤、赤白、青の帽子に別けられている。水泳の教師は黒帽である。が、一年生の中にも、既に青帽の生徒もいる。全く羨しい。漸く終り近く、私は浮き上ることができたばかりである。来年を期すより他はない。

そんなある夕方、私は食器を洗いに突堤へ出た。殆ど同年配と思われる娘が三人、少し離れた汀にいる。娘達はいずれも浴衣に兵児帯を締め、その素足を小さい波に洗わせている。魚問屋の娘の加代もその中にいる。加代は私と同年で、高等科へ行っている。笑うと、白い八重歯が印象に残る。娘達は僅かに着物を紮げ、笑いながら、少しずつ深みへ進んで行く。

隣家の崕の上に、若い男の姿が現れる。男は無言のまま、いきなり娘達の方へ石を投げる。娘達は一斉に振り返ったが、やはり無言で笑いながら水中を逃げて来る。その娘達の背後に、石は続けざまに飛沫を上げて落ちる。娘達は勢よく水を飛ばして、私のいる突堤に向かって進んで来る。着物の裾は膝のあたりまで捲くられている。しかし娘達はまるで水遊びを楽しんでいるかのように、始終笑いを浮べている。が、突然、娘達は足を停め、少し迂回して方向を転じ、反対側の突堤の方へ進んで行く。