Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みおつくし

澪標・落日の光景

外村 繁

Lesen Sie 澪標・落日の光景 (みおつくし) von 外村 繁 (とのむらしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.889 Zeichen · 268 Bildschirme

Aozora Bunko

「シャツも脱いで」

私はシャツを頭にかぶって脱ぐ。しかしズボン下だけの恰好はあまり見よいものではない。私は素肌に着物をかける。

「ここへかけやはって」

私は医者の斜め後の丸椅子に掛ける。

「あんたはんて、恥しがりやな。学生はんのくせに」

看護婦は私の耳許にささやきながら、私の肩から着物を脱がせる。看護婦が小うるさく、少し不愉快になる。

医者は尻を据えたまま、廻転椅子を廻して、私の前に向き、私の胸に聴診器をあてる。私は努めて毅然とした態度をとろうとする。しかし私の皮膚は外気に極めて敏感である。夏の暑い日、私は自分の部屋にいても、肌を出すことを好まない。女性的な、青白い皮膚を恥じるからでもある。背後に看護婦の視線を感じる。

「後を向いて」

私は着物を押え、医者の方へ背を向ける。看護婦と視線が合う。熱っぽく濡れているような黒目である。清潔な視線とは言い難い。しかし私は殊更その視線を避けようとはしない。漸く看護婦の方が視線を外す。

看護婦はかなり美人である。しかし瓜実顔式の容貌は、何故か看護婦の制服と似合わない。その不調和感が却って妙に好色的な気持を懐かせる。