Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼくとうきだん
濹東綺譚
永井 荷風
Lesen Sie 濹東綺譚 (ぼくとうきだん) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.666 Zeichen · 114 Bildschirme
物徂徠は墨田川を澄江となしていたように思っている。天明の頃には墨田堤を葛坡となした詩人もあった。明治の初年詩文の流行を極めた頃、小野湖山は向島の文字を雅馴ならずとなし、其音によって夢香洲の三字を考出したが、これも久しからずして忘れられてしまった。現時向島の妓街に夢香荘とよぶ連込宿がある。小野湖山の風流を襲ぐ心であるのかどうか、未だ詳にするを得ない。
寺島町五丁目から六七丁目にわたった狭斜の地は、白髯橋の東方四五町のところに在る。即ち墨田堤の東北に在るので、※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)上となすには少し遠すぎるような気がした。依ってわたくしはこれを※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)東と呼ぶことにしたのである。※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)東綺譚はその初め稿を脱した時、直に地名を取って「玉の井雙紙」と題したのであるが、後に聊か思うところがあって、今の世には縁遠い※(「さんずい+(壥-土へん-厂)」、第3水準1-87-25)字を用いて、殊更に風雅をよそおわせたのである。