Japanische Klassiker mit Furigana
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かやくせん
火薬船
海野 十三
Lesen Sie 火薬船 (かやくせん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.552 Zeichen · 124 Bildschirme
竹見のなげナイフ。丸本のとめナイフ――といえば、平靖号の名物の一つだ。どっちも神技というべきわざをもっている。だが今は曲技くらべではない。丸本は、竹見が自分に殺意を持っていると見て、大立腹だ。ぴゅーととんでくるナイフを、ぴたりと片手でうけとめ、ただちに竹見の心臓をねらってなげかえそうとしたが、そのとき妙な手触りを感じた。見ると、ナイフの柄に、シャツをひきちぎったような布ぎれがむすんであった。
「おや!」
と叫んだ、丸本はその布ぎれに、なにか字が書いてあるのに気がついた。
火薬船
丸本は、はっとおもった。
どうも、さっきから、竹見のそぶりという奴が、一向腑におちない。あれほどの仲良しの竹見から、ナイフを、なげつけられようなどとはまったく想像もしなかったのである。でも、とんでくるナイフは、ぜひ受けとめねばいのちにかかわる。そこで、こっちも手練の早業で、やっとナイフを受けとめてみると、そのナイフの柄に、布ぎれがついていたのであった。それにはおどろいた。
いや、愕きは、そればかりではない。その布ぎれには文字がしたためてあった。彼は、すばやくその文字を拾いよみした。