Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はいいろのきおく

灰色の記憶

久坂 葉子

Lesen Sie 灰色の記憶 (はいいろのきおく) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.588 Zeichen · 132 Bildschirme

Aozora Bunko

いそがしさに自分の存在がなくなれば結構だと思った。自分を意識しないで生きてゆけるなら、それは最も楽なことだと考えた。私は就職を希望した。父母は真向から反対した。彼等には、どっしりと居据っている門構えが、頭の中に消えていなかった。御家の恥辱。これが第一の反対意見であり、又私の感情的に瞬間のスリルを求めて社会に出ようとしていることは不真面目だと叱られた。私はその希望が不真面目だか、真面目だか、私自身判断は下しかねた。あたり前に云えば、女学校を自発的に中退したのも不真面目かも知れないし、学校中、欠課や欠席をして、映画をみたり、京都や奈良を散策したことはやはり不真面目。それに、私は喫煙するようになっていた。これは未成年であるから、最も法律にふれる位の問題。私の今までの行動は、客観的に考えれば、不真面目と云われることばかりである。しかし、その時、その時、私は自分の行為に対して自分の感情は非常に真実であったことは確かなのだ。真面目に自分を考えている。今度の勤めたいというのも、生きなければならないという無条件の標語を無理につくりだして、そのために就職することが必要になったわけだから私には私独特の云いわけがあるのだ。