Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
世間と言うものはそんなもんでさ。目の前で天才が飢えて死んでも知らん顔をしているくせに、ズーッと後になるとヤイヤイもてはやす。世間と言うものは、そういう馬鹿でさ、私なんぞ、なんにも深いことはわかりゃしませんけど、絵が好きですからね、とにかく良い絵と悪い絵くらいはわかりますからね、まあとにかく、すぐれた絵かきさんで、世間の馬鹿が認めないために貧乏している皆さんのために、ホンの少しでも役に立てばと思って、こうやって絵具屋をやっていますが――
ヴィン 小父さんには、いつも、ありがたいと思ってる。……でも僕は時々、自分が絵かきになったのは間違っていたんじゃないかと思うことがある。もう、よしちまおうかと思うことがあるんだ。実際、人に厄介をかけるだけだ。こうしていると。……しかし、よせない。絵を描かないではいられない。人から誰一人、認められなくても――
タン 認められないなんて、そんなことはありませんよ。現にロートレックさんもベルナールさんもモリソウさんも、あなたの絵を認めています。たった今さっきも、この絵を、モリソウの奥さんなど、綺麗だって、そりゃあなた――
ヴィン モリソウさんは、ありゃ君、絵は描くが、結局は金持の奥さんで、僕らの行き方とは違う。