Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
ヴィンセントはそれに目をつけ、かがみこんで火をつける。その明りに下から照らされたヴィンセントの顔の錯乱……ランプを持って身を起こそうとした彼の眼に、そのランプの光を反射してギラリと光って、先程飛ばされた裸のカミソリが床の隅に落ちているのが見える。ヴィンセントそれを拾いあげ、いぶかしそうに見ていてから、ゴーガンの寝室の方に眼をやり、再びカミソリを見る。何かを思い出せそうでいて思い出せないイライラしたものが彼の顔に現われる。……
ヴィンセントの声 (背後から、低くささやくように)なんだ、これは? どうしたんだろう? うん? こんな所に裸のままで置いといてはあぶないじゃないか? ゴーガンが置いたのか? ゴーガン、ゴーガン……ゴーガンは、どうしたんだ? もう寝たのか?
ヴィン ……(ヒョッと何かを思い出すが、自分でも何を思い出したのかわからないで、妙な表情をしている)
ヴィンセントの声 いけない。あぶない! あぶない、こんな所に置いといては!
ヴィン ……(恐怖の顔、遠くの鐘の音にはじめて気づき、ビクンとして聞き入る)
ヴィンセントの声 なんだ、あれは? 今ごろ、今ごろミサがあるのか? いやいや、あれは俺の心臓の音だ。