Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
……(再び語調がノロノロとなり、そして、とぎれてしまう。やがてまた)父よ、然りかくの如きは汝の御心に、かなえるなり。……すべての働く者、重荷を負える者は、我れに来れ。……さらば、われ、汝らに安らぎを、あた――(プツンと切れる。そのまましばらくジッとしていたが、やがて、聖書を取って、ソッとパンのわきに置く。すべての力と抵抗を一度に失って、虚脱したような姿。眼は空虚にローソクの灯を見ている。……やがて、老婆に眼を移す。老婆は耳が聞えず、眼は閉じているため、ヴィンセントが祈りを続けていると思いこみ、口の中でボソボソと主の祈りを繰返して余念がない。……それをボンヤリ見守っているヴィンセント。右手が無意識に動いて、テーブルのパンへ行き、撫でる。しかしパンを撫でているとは彼自身は知らない。……次にその手が上着のポケットへ行く。それがポケットから出て膝の上に来た時には、ちびたコンテが握られている。そのコンテをボンヤリ見ている。やがて、パンの包まれていた紙の上に、ほとんど無意識にコンテが行き、線が一本引かれる。それを見ているヴィンセント。……ソッと老婆の方を見る。