Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくだんたいへいき

爆弾太平記

夢野 久作

Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

昨日の朝の西南風なら一先ず六連沖へ出て、日本海にマギリ込みましょう。それから今朝の北東風に片尻をかけて、ちょうど今時分、釜山沖へかかる順序ですが……ホーラ御覧なさい。あの馬山通いの背後から一艘、二艘……そのアトから追付いて来る足の速いのも……アノ三艘の片帆の中で、どれでもええから捕まえて、船頭と話して御覧なさい。四国訛りじゃったら舟の中に、一梱や二梱の爆薬は請合います。松魚の荷に作ってあるかも知れませんが、あの乾物屋さんに宛てた送り状なら税関でも大ビラでしょう。荷物を跟けてみたら一ぺんにわかる事です。

……そのほかに爆薬の出る処は、大連と上海ですが、上海のは大きい代りに滅多に出ません。おまけに英国か仏蘭西製の上等品で、高価い上に使い勝手が違うのが疵です。大連のはやはり日本の桜印か松印ですが、これは大連から逆戻りして来る分量よりも、奥地へ這入る分量の方がヨッポド大きい。……どこへ落ち付くのか用が無いから探っても見ませんが、大連、営口から、満洲の奥地へ這入る爆薬は大変なものです。その中の一箱か二箱がタマに抜け出して朝鮮へ来るので、ドウカすると内地のものより安い事があります。