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Japanische Klassiker mit Furigana

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かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (かわ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 75.647 Zeichen · 155 Bildschirme

Aozora Bunko

わしはまえから、嫁ごがきたら、おまえたちのじゃまにならぬように、どこかへ奉公に出ようと思っていたのだよ。それじゃ、あしたから桝半さんのところへ奉公にいこう。あそこじゃ飯たきばあさんがほしいそうだから」

つぎの日、年とったおかあさんは、すこしの荷物をふろしき包みにして、日ざかりにこうもりがさをさして家を出ていきました。門先のもえるようにさきさかっているつつじのあいだを通って、いってしまいました。

畑の垣根をなおしながら、和太郎さんは、おかあさんを見送っていました。おかあさんが見えなくなると、つつじの赤が、和太郎さんの目にしみました。

和太郎さんはなけてきました。こんな年とったおかあさんを、今また奉公させに、よその家にやってよいものでしょうか。せっせと働いて、苦労をしつづけて、ひとり息子の和太郎さんをそだててくれたおかあさんを。

和太郎さんは縄きれを持ったまま、とんでいって、おかあさんの手をつかむと、だまってぐんぐん家へひっぱってきました。

「おい、おい、おチヨ」

と、和太郎さんはよびました。

お嫁さんは台所から、手をふきながら、出てきました。

「おまえは、近いうちにさとへいっぺん帰りたい用があるといっていたな」