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Japanische Klassiker mit Furigana

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かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (かわ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 75.647 Zeichen · 155 Bildschirme

Aozora Bunko

春吉君は茶のみ茶わんをつくっていた。ほんとうの茶わんのように、土をうすく、しかも正しい円形につくることは、なかなかよういではない。すでになんべんも、できあがった茶わんが意にみたず、ひねりつぶし、またはじめからやりなおしていた。そしてついに、こんどこそはと思われる逸品ができあがりつつあった。春吉君は、細心の注意をはらって、竹べらをぬらしては、茶わんのはらの凹凸をならしていった。

すっかり茶わんに心をうばわれ、ほかの、いっさいのことを忘れていたが、ふとわれに返った春吉君は、「しまった」と思った。朝からすこし腹ぐあいがわるく、なにか重いものが下腹いったいにつまっている感じで、ときどき、ぷつぷつと豆のにえるような音もしていたので、ゆだんすると屁をするぞと、心をいましめていたのだが、ついに、しごとに熱中していて、今その屁を音もたてずにしてしまったのである。おかげで腹がかるくなったが、腹のかるくなるほどの屁というものは、はげしい臭気をともなっているはずだと、春吉君は思った。

うまくだれも気づかずにいてくれればよいがと、春吉君はひそかに願った。ならびの席にいる源五兵衛君は、鼻じるをすすりながら、ぶかっこうに大きな動物――たぶん、かめだろうと思われるが、ともかく四足動物の四本めの足をくっつけようと努力している。