Japanische Klassiker mit Furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (かわ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 75.647 Zeichen · 155 Bildschirme
兵太郎君は、みんなからほら兵とあだ名をつけられていたが、まったくそうだった。こんなうなぎをつかんだといって、両方の手の指で、てんびんぼうほどの太さをして見せるので、ほんとうかと思っていってみると、筆ぐらいのめそきんが、井戸ばたの黒いかめの底にしずんでいるというふうである。また、兵太郎君はおんちで、君が代もろくろくうたえなかったが、いっこうそんなことは気にせず、みんなが声をそろえてうたっていると、すぐ唱和するので、みんなは調子がへんになって、やめてしまうのであった。だが、わる気はないので、みんなにきらわれてはいない。ときどき鼻をすこし右にまげるようにして、キュッと音をたててすいあげるのと、わらうとき、ゆかの上だろうが道の上だろうが、ところきらわず下にころがるくせがあった。
体操のとき、久助君のすぐ前なので、久助君は、かれの頭のうしろがわに、いくつ、どんな形のはげがあるかをよく知っている。
兵太郎君は、手ぶらで、へんにうかぬ顔をしていた。
「みんな、どこにいったか知らんかァ」
と、久助君がきいた。
「知らんげや」
と、兵太郎君がこたえた。そんなことなんか、どうでもいいという顔をしている。