Japanische Klassiker mit Furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (かわ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 75.647 Zeichen · 155 Bildschirme
女の子箱にしまって、裏口から出ていく。
はやしの音が近づいてくる。
微風の中から桜の花びらが病気の子のわきに落ちる。病気の子は動かない。
女の子入ってくる。
長女 おはやしがこっちへやってくるかね。
三男 塩屋さんとこまでくるきりだい。あそこからまた帰ってしまうんだ。
長女 あの太鼓ね、おキンちゃんとこのにいさんがたたいてるのよ。今年はじめてだって。
(はやしの音止む)
長女 あら、もう塩屋さんとこのまえまできたわ。あそこのしいの木の下で休むのよ。
三男 …………
長女 (心細くなって)かあさんもう帰ってらっしゃらないかしら。よし坊ちゃん、ねむくない? すこし風が出てきたわね。障子しめましょうか?
三男 しめなくてもいいや。
(このあたりから病気の子の声、とみに衰える)
長女 でも、あたしなんだか寒いわ。裏のやぶがさわいでるわ。
(はやしの音、再びはじまる。そしてだんだん遠ざかっていく)
長女 あら、もう帰っていくのね。
(間)
長女 よし坊ちゃん。
(間)
長女 よし坊ちゃん。
三男 まだきこえるね、ねえちゃん。
長女 ええ、まだきこえるわ。もうじき、土塀の家の角をまがると、きこえなくなるわ。