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Japanische Klassiker mit Furigana

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うしをつないだつばきのき

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (うしをつないだつばきのき) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.096 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

門を出ようとすると、老人の息子さんが、海蔵さんのあとを追ってきて、

「うちの親父は、がんこでしようがないのですよ。そのうち、私の代になりますから、そしたら私があなたの井戸を掘ることを承知してあげましょう。」

といいました。

海蔵さんは喜びました。あの様子では、もうあの老人は、あと二、三日で死ぬに違いない。そうすれば、あの息子があとをついで、井戸を掘らせてくれる、これはうまいと思いました。

その夜、夕飯のとき、海蔵さんは年とったお母さんに、こう話しました。

「あのがんこ者の親父が死ねば、息子が井戸を掘らせてくれるそうだがのオ。だが、ありゃ、もう二、三日で死ぬからええて。」

すると、お母さんはいいました。

「お前は、じぶんの仕事のことばかり考えていて、悪い心になっただな。人の死ぬのを待ちのぞんでいるのは悪いことだぞや。」

海蔵さんは、とむねをつかれたような気がしました。お母さんのいうとおりだったのです。

次の朝早く、海蔵さんは、また地主の家へ出かけていきました。門をはいると、昨日より力のない、ひきつるようなしゃっくりの声が聞こえて来ました。だいぶ地主の体が弱ったことがわかりました。