Japanische Klassiker mit Furigana
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うしをつないだつばきのき
牛をつないだ椿の木
Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (うしをつないだつばきのき) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.096 Zeichen · 19 Bildschirme
そこまで来ると、行列がとまってしまいました。先頭の海蔵さんがとまったからです。学校かえりの小さい子供が二人、井戸から水を汲んで、のどをならしながら、美しい水をのんでいました。海蔵さんは、それをにこにこしながら見ていました。
「おれも、いっぱいのんで行こうか。」
子供たちがすむと、海蔵さんはそういって、井戸のところへ行きました。
中をのぞくと、新しい井戸に、新しい清水がゆたかに湧いていました。ちょうど、そのように、海蔵さんの心の中にも、よろこびが湧いていました。
海蔵さんは、汲んでうまそうにのみました。
「わしはもう、思いのこすことはないがや。こんな小さな仕事だが、人のためになることを残すことができたからのオ。」
と、海蔵さんは誰でも、とっつかまえていいたい気持ちでした。しかし、そんなことはいわないで、ただにこにこしながら、町の方へ坂をのぼって行きました。
日本とロシヤが、海の向こうでたたかいをはじめていました。海蔵さんは海をわたって、そのたたかいの中にはいって行くのでありました。
七
ついに海蔵さんは、帰って来ませんでした。勇ましく日露戦争の花と散ったのです。