Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme
までに知らない深い人情の秘密に触れたような気にもなった。
お政は痛ましく助は可愛く、父上は恋しく、懐かしく、母と妹は悪くもあり、痛ましくもあり、子供の時など思い起しては恋しくもあり、突然寄附金の事を思いだしては心配で堪らず、運動場に敷く小砂利のことまで考えだし、頭はぐらぐらして気は遠くなり、それでいて神経は何処に焦焦した気味がある……
嗚呼! 何故あの時自分は酒を呑なかったろう。今は舌打して飲む酒、呑ば酔い、酔えば楽しいこの酒を何故飲なかったろう。
五月八日
明くれば十月二十五日自分に取って大厄日。
自分は朝起きて、日曜日のことゆえ朝食も急がず、小児を抱て庭に出で、其処らをぶらぶら散歩しながら考えた、帯の事を自分から言い出して止めようかと。
然し止めてみたところで別に金の工面の出来るでもなし、さりとて断然母に謝絶することは妻の断て止めるところでもあるし。つまり自分は知らぬ顔をしていて妻の為すがままに任かすことに思い定めた。
朝食を終るや直ぐ机に向って改築事務を執っていると、升屋の老人、生垣の外から声をかけた。
「お早う御座い」と言いつつ縁先に廻って「朝ぱらから御勉強だね」