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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎゅうにくとばれいしょ

牛肉と馬鈴薯・酒中日記

国木田 独歩

Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

然し思ったより静で、妹お光の浮いた笑声と、これに伴う男の太い声は二人か三人。母はじろり自分を見たばかり一言も言わず、大きな声で

「お光、お銚子が出来たよ」と二階の上口を向いて呼んだ。「ハイ」とお光は下て来て自分を見て、

「オヤ兄様」と言ったが笑いもせず、唯だ意外という顔付き、その風は赤いものずくめ、どう見ても居酒屋の酌婦としか受取れない。母の可怕い顔と自分の真面目な顔とを見比べていたが、

「それからね母上さん、お鮨を取って下さいって」

「そう、幾価ばかり?」

「幾価だか。可い加減で可いでしょう。それから母上さんにもお入なさいって」

「あア」と母は言って妙な眼つきでお光の顔を見たが、お光はそのまま自分の方は見向もしないで二階へ上って了まった。自分は唯だ坐わったきり、母の何とか言いだすのを待っていた。

「何しに来たの」と母は突慳貪に一言。

「先刻は失礼しました」と自分は出来るだけ気を落着けて左あらぬ体に言った。

「いいえどうしまして。色々心配をかけて済なかったね。帰る時お政さんに言って置いたことがあるが聞いておくれだったかね?」と何処までも冷やかに、憎々しげに言いながら起上がって「私はお客様の用で出て来るが、用があるなら待っていておくれ」