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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎゅうにくとばれいしょ

牛肉と馬鈴薯・酒中日記

国木田 独歩

Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

と喚きつつ抽斗の中を見ると革包が出ていてしかも口を開けたままである。

「お前これを見たな!」と叫けんで「可し私にも覚悟がある、覚悟がある」と怒鳴りながらそのまま抽斗を閉めて錠を卸し、非常な剣幕で外面に飛び出して了まった。

無我夢中で其処らを歩いて何時か青山の原に出たが矢張当もなく歩いている。けれども結局、妻に秘密を知られたので、別に覚悟も何にも無いのである。ただ喫驚した余りに怒鳴り、狼狽えた余に喚いたので、外面に飛び出したのは逃げ出したるに過ぎない。

であるから歩るいている中に次第に心が静まって来た。こうなっては何もかも妻に打明けて、この先のことも相談しよう、そうすれば却って妻と自分との間の今の面白ろくない有様から逃れ出ることも出来ると、急いで宅に帰った。

何故そんならば革包を拾って帰った時に相談しなかった。と問うを止めよ。大河今蔵の筆法は万事これなのである。

帰って見ると妻の姿が見えない。見えないも道理、助を背負たまま裏の井戸の中で死でいた。

お政はこれまで決して自分の錠を卸して置いた処を開けるようなことは為なかった。然し何時か自分の挙動で箪笥の中に秘密のあることを推し、帳簿を取りに寄こされたを幸に無理に開けたに相違ない。