Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme
初め植木屋夫婦が引越して来た時、井戸がないので何卒か水を汲ましてくれと大庭家に依頼みに来た。大庭の家ではそれは道理なことだと承諾してやった。それからかれこれ二月ばかり経つと、今度は生垣を三尺ばかり開放さしてくれろ、そうすれば一々御門へ迂廻らんでも済むからと頼みに来た。これには大庭家でも大分苦情があった、殊にお徳は盗棒の入口を造えるようなものだと主張した。が、しかし主人真蔵の平常の優しい心から遂にこれを許すことになった。其方で木戸を丈夫に造り、開閉を厳重にするという条件であったが、植木屋は其処らの籔から青竹を切って来て、これに杉の葉など交ぜ加えて無細工の木戸を造くって了った。出来上ったのを見てお徳は
「これが木戸だろうか、掛金は何処に在るの。こんな木戸なんか有るも無いも同じことだ」と大声で言った。植木屋の女房のお源は、これを聞きつけ
「それで沢山だ、どうせ私共の力で大工さんの作るような立派な木戸が出来るものか」
と井戸辺で釜の底を洗いながら言った。
「それじゃア大工さんを頼めば可い」とお徳はお源の言葉が癪に触り、植木屋の貧乏なことを知りながら言った。
「頼まれる位なら頼むサ」