Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぼたんどうろう ぼたんとうき

牡丹灯籠 牡丹灯記

田中 貢太郎

Lesen Sie 牡丹灯籠 牡丹灯記 (ぼたんどうろう ぼたんとうき) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.676 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

「私は湖西に住んでいる者でございます、もとは奉化の者で、父は州判でございましたが、その父も、母も亡くなって、家が零落しましたが、他に世話になる、兄弟も親類もないものですから、これと二人で、毎日淋しい日を送ってます、私の姓は符で、名は淑芳、字は麗卿でございます」

喬生はたよりない女の身が気の毒に思われて来た。

「それはお淋しいでしょう、私も、この比、家内を亡くして一人ぼっちになってるのですが、同情しますよ」

「奥様を、お亡しなさいました、それは御不自由でございましょう」

「家内を持たない時には、そうでもなかったのですが、一度持って亡くすると、何だか不自由でしてね」

「そうでございましょうとも」

女はこう云って黒い眼を潤ませて見せた。喬生はその女と二人でしんみりと話がしたくなった。

「あちらへ往こうじゃありませんか」

女はとうとう一泊して黎明になって帰って往った。喬生はもう亡くなった女房のことは忘れてしまって夜の来るのを待っていた。夜になると女は少女を伴れてやって来た。軽い小刻な韈の音がすると、喬生は急いで起って往って扉を開けた。少女の持った真紅の鮮かな牡丹燈が先ず眼に注いた。