Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こぶ
犬田卯短編集 一
犬田 卯
Lesen Sie 犬田卯短編集 一 (こぶ) von 犬田 卯 (いぬたしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.259 Zeichen · 96 Bildschirme
このでれ助親父。」
浩平にとっては、そのことに関する限り、何とも反駁は出来なかった。実際、すでに七人もの子を産んで、今度で八人目、これからさきもその可能性は長かった。いったい、これでどうなるというのであろう。妻の肉体的負担もさることながら、自分たちのその後の負担も容易のことではなかった。
暢気な彼もそのことを考えぬではなかったが、口では「この不精阿女。」時にはそれ位のことは言った。が、一言の下に圧倒されてしまうのだった。
「畜生。」
第一、世間体が恥しかった。出来ることなら彼女は、今度こそはなんとか処置したかった。
ところで表面は、この頃、一家は至極静穏に推移していたといってよかった。勇の北満行きはひとまず秋になってからということになった。訓練所へ入る前、彼は工場をやめて、家の仕事を手伝っていたのだ。百姓はつらい、つらい……と零しながらも、由次には負けず、田の草も掻き、畑の草取りもした。
お蔭で、植付が終ると同時に、大麦の調製から小麦の始末まで、器械を頼んで来て、一気にやってしまった。ただ、おせきを困らせたのは、勇の食事であった。東京の食事に馴れてしまった勇は、ぽそぽその麦飯や、屑米の団子、へな餅など食べようとせず、痩せ細った身体がますます痩せて行くようなのだ。