Japanische Klassiker mit Furigana
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くるいだこ
狂い凧
梅崎 春生
Lesen Sie 狂い凧 (くるいだこ) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 111.430 Zeichen · 226 Bildschirme
城介の体は病院に運ばれた。胃洗滌、灌腸などが行われたが、城介の意識は戻らず、正午に死んだ。ベロナールの中毒死だと判った。
加納たちは同室だったという関係上、一応の取調べを受けた。しかし加納は、飲酒中に白い粉末をのんだことは、とうとう口外しなかった。彼等は白木で墓標をつくり、酒保に交渉して清酒を出させ、それを墓標にかけてやり、残りで追悼の宴をした。
それから一週間後、彼等は厚和を出発して、内地に向った。
栄介に頼まれた通り、私は新聞社に行った。その社には私の友人がいて、快よく引受けて呉れた。加納探しの文章は、それから三日目に掲載された。
しかし加納からの返事はなかなか来なかった。二箇月ほど経って、私は栄介に会った。
「もう諦めるんだな」
私は言った。栄介の背骨は、変形したまま固まって、もう学校にも出ているとのことであった。
「もう死んだのかも知れない。人間の生命なんて、当てにならないものだから」
「交通事故など多いからね」
栄介は答えた。寝ていた時にくらべて、そう熱心な口調ではなかった。やはり雑然たる日常に紛れ入ると、過去に冷淡になるのだろう。
「諦めることにするか。