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Japanische Klassiker mit Furigana

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くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lesen Sie 狂い凧 (くるいだこ) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 111.430 Zeichen · 226 Bildschirme

Aozora Bunko

胸椎の変形とコブ、腰痛とそれらと何の関係があるのか。訊ねようとして栄介はやめた。決定されるのが、いやだったからだ。

「こんなコブ、いつ出来たんだろう?」

眼で見ることは出来ない。しかし感触で、大体その形は想像出来る。その忌わしいかたまりを揉みほぐすように、彼はその部分をシーツにすりつけた。やがて家政婦がやって来て、指圧師の来訪を告げた。彼は身じろぎをやめた。

「断って呉れ」

と彼は言った。

「もう来ないでもよろしいと、そう言っといて下さい」

翌々日レントゲン像は出来上った。医師はそれをたずさえて、彼の家にやって来た。

「腰の方は別段異状はないですがね、この胸椎が――」

スタンドに黒い傘をかぶせ、写真を透かして見せながら、医師は説明した。どちらが上か、どちらが腰骨か、栄介にはよく判らなかった。はあ、はあとうなずきながら、上下も知れぬ自分の骨像に彼は対面していた。

「どうです。ここがひしゃげているでしょう」

そう言えばどうにか上下が判りかけ、その部分が変形しているらしいのが認められた。しかし栄介は自分の骨の正常な形を見たことがない。だからそれが変形だと指摘されても、その実感はなかった。