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Japanische Klassiker mit Furigana

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くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lesen Sie 狂い凧 (くるいだこ) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 111.430 Zeichen · 226 Bildschirme

Aozora Bunko

おれたち二人のことをね」

「どんな風に――」

「おれたちはふた児として生れた。しかしおやじは自分で名をつけなかった。名をつけたのは、他の人だ。その人が今兄貴に学資を出している――」

ある思いが磅として彼の胸に押し寄せて来た。ははあ、城介はずっとそんなことを考えていたんだな。いつ頃からそんな考えを持ち始めたのだろう。混乱する頭の中に、そんな疑問がつき上げて来た。しかし彼は冷静をよそおい、強引に話題を引き戻した。

「その人妻って、誰だね。何ならおれが訪ねてやってもいい」

「誰かということは言えないよ」

城介は突っぱねるような言い方をした。

「自分のやったことは、自分で決着をつける。兄貴に迷惑はかけん」

「決着をつけるって、無事帰還をするつもりかい」

気分が急に残酷に傾くのを感じながら、彼は言った。しかし城介はそれを冗談として受取ったらしい。

「人を葬る商売から、人を殺す商売に変るだけだよ」

城介は短く声を立ててわらった。

「慣れたもんだから、ヘマはしないよ。そうやすやすと死んでたまるもんかね」

そして城介は腕時計をのぞき、ゆっくりと立ち上った。

「もう十五分しかない。