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Japanische Klassiker mit Furigana

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さるとびさすけ

猿飛佐助

織田 作之助

Lesen Sie 猿飛佐助 (さるとびさすけ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.413 Zeichen · 60 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、ふと眼下の甲賀山中から、一筋の妖気の立ちのぼるのを見て、

「はて面妖な!」

と、呟いた途端、

「――あッ」

たちまち飛行の術は破れて、佐助の身体は甲賀山中に墜落して行ったが、さすがに佐助は、地面すれすれの、咄嗟の宙がえりで、危く五体が木ッ葉微塵になるのをまぬがれた。

「ふーむ。わが飛行の術を破ったとは、いかなる妖魔の仕業か。わが術を破り得るほどの者、天下ひろしといえども、わが白雲斎師匠を除いて、ほかにはない筈だが、伊賀流か、甲賀流か、何れにしても手強い奴! 名を名乗れ!」

と、呶鳴りながら、起ち直ったところ、いきなり足をすくわれて尻餠つき、

「ああ、見苦しい!」

と、直ちに木遁の術……が、しかし何故か思うに任せず、金縛りにかかったようになりながら、ただ阿呆の一つ覚えのように、

「名を名乗れ! 名を名乗れ!」

と、わめいていると、いきなり、

「汝のようなたわけめに、名乗る名を持たぬわ!」

という声が、どこからか聴えて来た。

「あ、先生!」

さすがに、佐助は白雲斎師匠の声を覚えていた。

「――おなつかしゅうござります。佐助でござります」

すると、空よりの声は、