Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
あのひともちょっとやけになって、ええ行っちゃうか、と思ったのですって。でもこちらへ来られることになって、よかったと云って居ります。ああいう勝気で弱い女のひとはそうなる、そこが何よりいけない、そんなことも話しました。
又これは、あなたのお耳へとめるだけのことですが、達ちゃんの嫁さんに岩本新という人の妹をという話があるのですって。新という人は中尉とかで、やがて大尉になるとか。大変な人気の由。たかちゃんの軍曹もそっちのひっぱりの由。
今島田附近は、ああして殷賑工場多く、大抵田地一二丁もってそっちは老人夫婦がやっていて、若いもの夫婦は工場がよいしてゆくというのが、理想の縁談とされているのだそうです。さもなければ財産の二三万が。たかちゃんのときも、お母さん、「豆腐やのせがれでも何でも、学士か財産の二三万ももっちょるなら話もあろうが」とおっしゃった由。ですから達ちゃんは不利なのですって条件的に。かたい農家、かたくない農家、いずれも農家の娘はダメなそうです。一そ徳山あたりからというのだそうで、それには岩本のおばさんが全権委員の由。
私は新という人は存じませんけれど。