Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちくけんだん

畜犬談

太宰 治

Lesen Sie 畜犬談 (ちくけんだん) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.173 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

問いあわせの手紙を出したりなどしている時に、ポチの皮膚病がはじまったのである。見れば、見るほど、酸鼻の極である。ポチも、いまはさすがに、おのれの醜い姿を恥じている様子で、とかく暗闇の場所を好むようになり、たまに玄関の日当りのいい敷石の上で、ぐったり寝そべっていることがあっても、私が、それを見つけて、

「わあ、ひでえなあ」と罵倒すると、いそいで立ち上って首を垂れ、閉口したようにこそこそ縁の下にもぐりこんでしまうのである。

それでも私が外出するときには、どこからともなく足音忍ばせて出てきて、私についてこようとする。こんな化け物みたいなものに、ついてこられて、たまるものか、とその都度、私は、だまってポチを見つめてやる。あざけりの笑いを口角にまざまざと浮べて、なんぼでも、ポチを見つめてやる。これは大へんききめがあった。ポチは、おのれの醜い姿にハッと思い当る様子で、首を垂れ、しおしおどこかへ姿を隠す。

「とっても、我慢ができないの。私まで、むず痒くなって」家内は、ときどき私に相談する。「なるべく見ないように努めているんだけれど、いちど見ちゃったら、もうだめね。