Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しろがねのえず

白金之絵図

泉 鏡花

Lesen Sie 白金之絵図 (しろがねのえず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.356 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

はずみにかかって、あわれ与五郎、でんぐりかえしを打った時、

「や、」と倒れながら、激しい矢声を、掛けるが響くと、宙で撓めて、とんぼを切って、ひらりと翻った。古今の手練、透かさぬ早業、頭を倒に、地には着かぬ、が、無慚な老体、蹌踉となって倒れる背を、側の向うの電信柱にはたとつける、と摺抜けに支えもあえず、ぼったら焼の鍋を敷いた、駄菓子屋の小店の前なる、縁台にと落つ。

走り寄ったは婦ども。ばらばらと来たのは小児で。

鷺の森の稲荷の前から、と、見て、手に薬瓶の紫を提げた、美しい若い娘が、袖の縞を乱して駈寄る。

「怪我は。」

「吉祥院前の接骨医へ早く……」

「お怪我は?」

与五郎野雪老人は、品ある顔をけろりとして、

「やあ、小児たち、笑わぬか、笑え、あはは、と笑え。爺が釣狐の舞台もの、ここへ運べば楽なものじゃ――我は化けたと思えども、人はいかに見るやらん。」

と半眼に、従容として口誦して、

「あれ、あの意気が大事じゃよ。」

と、頭を垂れて、ハッと云って、俯向く背を、人目も恥じず、衝と抱いて、手巾も取りあえず、袖にはらはらと落涙したのは、世にも端麗なお町である。

「お手を取ります、お爺様、さ、私と一所に。