Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせんでんしゃのしゃげきしゅ
省線電車の射撃手
海野 十三
Lesen Sie 省線電車の射撃手 (しょうせんでんしゃのしゃげきしゅ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.355 Zeichen · 45 Bildschirme
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大江山捜査課長は、警視庁の一室で唯ひとり、「省線電車射撃事件」について、想念を纏めようと努力していた。
戸浪三四郎が「一宮かおるの屍体に異常はないか」と聞いたのは炯眼だった。屍体の纏っていた衣服の左ポケットに、おかしな小布が入っていた。それは丁度シャツの襟下に縫いつけてある製造者の商標に似て、大きさは三センチ四方の青い小布で、中央に白い十字架を浮かし、その十字架の上に重ねて赤い糸で、横向きの髑髏の縫いがあった。
この髑髏の小布はなにを示すものなのだろう。
お守りなのであろうか、と考えた。あまりに平凡である。
不図思いついたことは、これはある不良少女団の団員章ではないか、と。殺された一宮かおるは、××女学校の校長の愛娘だったのであるが、教育家の家庭から不良児の出るのは、珍らしいことではない。かおるは不良少女であったが、仲間の掟を破ったために殺された、と見てはどうであろう。
大江山警部は給仕を呼んで、不良少女調簿をもってこさせると丹念にブラック・リストの隅から隅まで探しまわったが、かおるの名前も、その怪しげな徽章も見つからなかった。そうすると、未検挙の不良団なのであろうか。