Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんじゅふじん

真珠夫人

菊池 寛

Lesen Sie 真珠夫人 (しんじゅふじん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.296 Zeichen · 578 Bildschirme

Aozora Bunko

その人が、自分のことを、何う云ったかは、瑠璃子に取っては是非にも訊きたい大事な事だった。

「でも、何と仰しゃったか知りたいと思いますの。妾のことを何と仰しゃったか、気がかりでございますもの。」

瑠璃子は、父を追いながら、甘えるような口調で云った。娘の前には、目も鼻もない父だった。母のない娘のためには、何物も惜しまない父だった。瑠璃子が執拗に二三度訊くと、どんな秘密でも、明しかねない父だった。

「なにも、お前の悪口を云ったのじゃない。」

父は憤怒を顔に現しながらも、娘に対する言葉丈は、優しかった。

「じゃ、何うして侮辱になりますの、あの方から、侮辱を受ける覚えがないのでございますもの。」

「それを侮辱するから怪しからないのだ。俺を侮辱するばかりでなく、清浄潔白なお前までも侮辱してかゝるのだ。」

父は、又杉野子爵の態度か言葉かを思い出したのだろう、その人が、前にでもいるように、拳を握りしめながら、激しい口調で云った。

「何うしたと云うのでございます、お父様、ハッキリと仰しゃって下さいまし、一体どんなお話で、あの方が、私の事を何う仰しゃったのです。一体どんな用事で、入らしったのでございます。