Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
Lesen Sie 神秘昆虫館 (しんぴこんちゅうかん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.803 Zeichen · 213 Bildschirme
桔梗、お前はどう思うな?」頤髯を撫したものである。
「これはごもっともに存じます」桔梗様の声は嬉しそうである。
「ようご決心が付きました。ほんとうにさようでございますとも。いずれは帰るでございましょう。待ちましょうねえお父様。……そうしてどうぞお父様には、以前通りご機嫌のよいお父様となり、ご研究にお尽くしくださいまし」
「ああいいとも、そういうことにしよう。不機嫌になったって仕方がない。なかなか浮世というものは、思うようにはならないんだからなア。で、私はこれまで通り、愉快な明るい人間となり、セッセと仕事をやろうと思うよ。吉次、お前はどう思うな?」
すると吉次も安心したように、「まことに結構に存じます。先生に憂鬱になられましては、全く私どもがどうしてよいか、途方に暮れてしまいますので」
「アッハハハ、そうだろうて、主人の私が怒っていたでは、誰も彼も仕事がやりにくかろうて。よしよしこれからは快活にやろう。いつも明るく笑ってな」そこでもう一度笑ったが、取って付けたような笑い方であった。「さあさあ吉次、働け働け、行ってみんなを指図するがよい。ええと今日は温室の整埋だ。