Japanische Klassiker mit Furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(三)
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記(三) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 222.108 Zeichen · 446 Bildschirme
国産茶だけでなく、四川茶や杭州茶などの舶載物もあったのである。また中には数壺の茶の胚子もあった。
彼は、これを誇って、
「じたい関東武者などは、物の値打ちも余暇の愉しみようも知らぬ不風流者。ひとつ彼らにもこの悦楽を頒かってやろう。――女狩りばかりが能でもあるまい」
と、一夕、佐女牛の邸に、闘茶の会を催して、在京の諸大将を招待した。
だが、茶の味を愛で合うなどはおろか、陸羽の茶経ひとつ読んだことのないのが多い。――茶の会は、とどのつまり、ただの乱痴気な大酒宴で終ってしまった。
それで今朝は道誉も、不きげんな色だった。
「いやはや、つまらぬ客呼びをした。いずれも鎌倉直参とか、国持ち大名だとかいっているが、あんな手輩が、それぞれ何千騎も擁して、何か考えているのだから、すさまじい」
そこへ、早川主膳が、
「殿……。お待ちかねの法師のご返事が、やっと、ただ今まいりました」
と、飛脚文をおいて行った。
――明石の浦にて、兼好
と、ある。
「気まぐれ坊主め。あれきり梨のつぶてよと思うていたら、いつか旅路に出ていたのか」
開いてみる。
……須磨、明石も塩屋のけむりのみにて、冬ざれ、うら淋しうは候へど、汀々、千鳥の賑はひをかしくて、うかうか、都の師走も忘れ歩きをり候ふままに。