Japanische Klassiker mit Furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記(五) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 252.330 Zeichen · 505 Bildschirme
しかも、なんじは日ごろ我が宮一味の盟約にも名をつらねていた者ではないか」
「…………」
「おうっ、そこには結城ノ判官親光もおったな」
宮は、両手の自由もきかぬお体を、もう一人の将、結城ノ判官へむかい、肩でぶつかるように迫って行った。
「親光、もの申せ。ここは御座にもまぢか、めったに武士輩の立ち入る所ではない。あまつさえ、こよい初雪見参のお召を畏んで参ったわれに、理不尽なこの乱暴とは何事ぞ。いったい、これはたれのさしずか?」
「おしずまりなされ。みぐるしい」
「無礼であろう下郎。わしは二品ノ親王、征夷大将軍護良だ。なんじらこそ、下に畏め」
「いいや、ご合点なされい。すでにあなたは昨日のお方ではおざらん。ただの一護良だ」
「な、なにっ」
「すべては御諚です。われらは、みかどの上命のままあなたをここに捕縛したまでのこと。さッ、お歩きなさい」
「だ、だまれっ。上命とはたれの上命」
「もちろん天皇の御命です」
「そんなはずはない。たとえ天地がくつがえろうと、そんなはずがあるものか。天皇はおれの父だ」
「わたくし事は存じも寄らず、天皇のおいいつけは公儀の勅とのみ心得ています。お歩きなくば、ぜひもない。